暖かい空気は上昇する←熱の常識

一年程前に他社で新築されたという方から「基礎断熱だから暖かいと説明されたのですが寒いです。なぜでしょうか?」との相談が寄せられました。今年は寒いせいか、こうした相談が最近数件寄せられました。建ててもらった工務店さんに相談したが解決をみないとのことです…

状況は、基礎の外側に60mm位の断熱材が貼ってあって底面には断熱材が貼ってない、小屋裏にエアコンが一台ある、とのことでした。夏の冷房時期は問題ないのですが、「冬はエアコンを30℃にしても寒い」とのことです。地域は記されたいませんでした。

1.先ずは地域性から…

南北に長い日本、ここは抜きにしては説明できません。南と北では気候が大きく異なるからです。

こうした小屋裏や2階にエアコンを置くシステムは関東以南の温暖な地域によくあり、これはまさしく冷房主体の関東から西日本の温暖な地域の考え方になります。冷たい空気は重いため下降します。よってエアコンを小屋裏や2階に置と自然に冷たい空気が降下して家全体を容易に冷やすことができます。一方冬季はエアコンから発した上昇しようとする暖かい空気をダクトを通して1階床下まで強制的に下げるという非効率な方法を取ることになりますが、それでも日照のある温暖な地域であれば、なんとか家は温まるでしょう。このシステムは7年前に現に九州宮崎まで見学に行ったことがあり、夏の冷房時期重視のもので岩手には到底合わないものと判断できました。

熱の常識として、暖かい空気は軽いので上昇しますし、冷たい空気は重いので下降します。よって、これに従えば効率のいい省力化したシステムになるです。もしもご相談者が寒冷地域にお住まいなのであれば、冬の暖房時期を重視しなければなりませんので、その家のシステムはこの「熱の常識に逆らう」ことになり、エアコンからから発した上昇しようとする暖かい空気をダクトを通して1階床下まで強制的に下げなければなりません。するとエアコンはフル回転することになります。熱効率が悪いため、電気代は相当にかさむことになると予想できます。

従って、寒冷地で「(基礎断熱で)エアコン一台で」をやるときは、エアコンは床下に入れるのがベストということになるのです。このシステムは「西方設計」や「オーガニックスタジオ新潟」がそれで有名ですね。

床下にエアコンを入れるとダクトを通すことなく暖かい空気が直接床裏を温めるため、床面が暖かくなり床暖房と同じ効果が得られます。韓国のオンドルと一緒ですね。「頭寒足熱」という健康の原則にも従うことになり、居心地のいい家に自然になるのです。

↓当社では床下にエアコンを入れます(奥州S様邸)

2.基礎断熱の断熱について…

おおむね冬季でも日照のある温暖な地域であれば、基礎の外側に60mmの断熱材、底面にはなしで暖かい家になるのではないかと思います。

しかしここ岩手、寒冷地ではその厚さでは到底足りません。当社が基礎断熱を行うときは、断熱材の種類にもよりますが、基礎の外側内側合わて120mm以上、底面は50mm以上にしています。というよりこの数値は「長期優良住宅にするための基準」なので、これに従っているのです。

↓底面の全面に50mmの断熱材を敷いています(奥州S様邸)

↓基礎立ち上がり外側120mm+内側40mm=合計160mm(奥州S様邸)長期優良住宅の基準以上(※1)の厚さにしました

3.まとめ

温暖地域→エアコンは小屋裏や2階→冷房主体の考え(例えば静岡、広島、高知)

寒冷地域→エアコンは床下→暖房主体の考え(例えば岩手、青森)

どちらを取るか…ですね!冷静に考えてみてください!

※1 当社では、長期優良住宅の基準を住宅の性能の最近基準として捉えています。

H30.2.23

 

耐震等級3を取るために→長期優良住宅のススメ

昨年の秋、このブログで地震に強い家を建てるにために「長期優良認定住宅にするのがいい」と書きました。

なぜか…それは長期優良住宅にすると耐震等級3を容易に取ることが可能だからです。そしてなぜに耐震等級3をススメるのかというと、熊本地震でのその耐震性能が数値で実証されたからです。京都大学 生存圏研究所 教授 五十田 博氏の調査では、耐震等級3の87.5%もの住宅がなんと無被害だったのです。あの未曾有の巨大地震の中で耐震等級3の家は約9割が被害無し(ゼロ)だったことが証明されているのです。

家は生命と財産を守るもの(※1)です。逆に言えば家は生命と財産を奪うことがあるものなのです。ならばこれから建てる我が家を耐震等級3しない手はないのです。

詳しくはこのパンフレットをご覧ください。必ず耐震等級3の家にしようと思うはずです。家は一生に一度の買い物ですので、ここは熟慮するべき点なのです。

そして長期優良住宅の実績136棟(H30.2.17現在)の当社を訪れてください。きっと長期優良住宅にすべき納得のいく話が聞けるはずです。

 

※耐震等級3は性能評価制度と長期優良住宅の二つの方法で取得することが可能ですが、長期優良住宅の方が容易に取得することができます。

※1「建築基準法」第1条に記されています。

H30.2.17

地盤調査から屋根の上まで

2月6日、M’s構造設計、佐藤実先生の今年度最後の構造塾に参加して来ました。地盤調査の解読から、それを受けて杭をどう貫入するかの勉強でしたが、要点は「家の荷重は均一に地盤を押していないから、荷重の分布を考慮して杭を入れましょうね」「そのためには、屋根の上の太陽光パネルの荷重から考えなくてはならないのですよ」ということでした。

よく考えなくても、しごく当然の話ですよね。がしかし、当社では既にこの考え方を知っていて、昨年宮古市内でこの方法で地盤改良をした実績があるのですよ~。手前味噌ですが最新技術の導入では、他社を凌駕しているね~、当社は。

 

↓佐藤実さん。マンションの耐震偽造のとき、TVによく出ていた先生です。

↓塾のテキスト

↓地盤調査報の結果で地盤改良工事の種類は変わるのです。

H30.2.8

古い物を大切に使うこともエコなのです

「エコイメージが強いハイブリッド車だが、製造段階のCO2排出量となると、状況は違ってくる。ハイブリッド車は構造が複雑で使われる部品点数が多く、素材や車両の製造の段階ではCO2排出量がむしろ多い。 プリウスの場合、トヨタが公表しているグラフから読み取ると、同クラスのガソリン車と比べ15%ほど多く発生する。十万キロ走行した場合、製造から廃棄までのCO2排出量のうち製造段階が約四割を占める。 トヨタによると、十万キロ走行した場合、製造過程も含めてプリウスが排出するCO2はガソリン車より43%減る。乗れば乗るほどその差は大きくなる。ただし、ガソリン車を五年で廃車にしてプリウスに乗り換え、五万キロしか乗らなければ、元の車を継続して十万キロ乗ったのと総排出量は大差ない、という現象も計算上は起こりうる。このため製造段階のCO2削減がメーカーにとってこれからの課題となりそうだ。」(東京新聞2009/7/17)

上は東京新聞の記事ですが、これは今でもよく聞く話ですよね。簡単に言えばハイブリット車は距離と使用期間でエコでなくなるという話。廃車時のCO2排出量も考慮すると、普通の距離を乗る方にはには決してエコではないのかもしれません。

そんな背景があるのか、最近は古いものを大切に使おうとする動きを色々なシーンで感じます。下の写真はクロス職人が使っている掃除機。昭和40年代のものだそうで、今でも部品は手に入るそうで、直しながら使っているそうです。

 

こちらはアナログチュナーとアンプ。昨日、沿岸の協力業者さんの事務所で見つけ撮ってきました。これも昭和50年頃のもで、今でも現役で使っていて、捨てる予定はないとのこと。「新しいものはそう簡単に買わない」とその社長さんが言っていました。私に似ています。25年前のシビックに私も乗っていますからね(^^)

 

最近はこんな昭和な建物をリノベーションするのが流行りです。懐古主義ではなく古いものを使い続けることが(も)エコだと気が付いてきたのです。社会が。